新世紀エヴァンゲリオンの話
ということで今更ながら漫画版エヴァの感想をば書かんとす。
昨年の雪が降る頃(北海道にて)に発売された新世紀エヴァンゲリオン14巻、僕は名前につられてプレミアム限定版なるものを買いました。
完全に山○家のメニューみたいな名前なのだけれど。
新世紀エヴァンゲリオン 第14巻(プレミアム限定版) (カドカワコミックスA)
- 作者: 貞本義行,カラー
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
- 発売日: 2014/11/20
- メディア: コミック
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しかし僕はいざ14巻を読み終わってからというもの通常版を買いたくて買いたくて仕方がないのです。
新世紀エヴァンゲリオン (14) (カドカワコミックス・エース)
- 作者: 貞本義行,カラー
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
- 発売日: 2014/11/26
- メディア: コミック
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その辺の理由を書き連ねていくつもり。
元々エヴァの世界(アニメ版を基準とした漫画版を含む世界、新劇場版は不明)ではセカンドインパクトのせいで日本は一年中夏になってしまったという設定があります。
だからシンジ君は作中でずっと夏服を着ているわけです。
しかし漫画版のラストは冬になっています。
それが通常版の表紙です。
14巻を読み終わって通常版の表紙を見たときの僕の感想がこちら。
サードインパクトが起きたけどシンジ君は結局他人とわかりあえるんじゃないかって他人の存在を望んでその心境の変化の象徴が夏から冬への季節の変化なんじゃないかと僕は思ったんですよ。だから14巻通常版の表紙は最終巻の表紙としてこれ以上ない気がする。
— 前脛骨筋 (@trbpanda) 2014, 11月 27
まずシンジ君の問題点として自分からはなかなか心を開かないという点があります。
その根底は大事な人を失うことへの恐怖があり、だから大事な人を作ろうとしない。
または人から傷つけられたくない、だから他人に自分の本当の姿を晒さない。外界をシャットアウトするという手段をとっているの2択だと思います。
僕の感想は後者に対しての変化に対する言及ですね。
シンジ君にとって他人とは自分を一方的に害するものであると考えていたと思います。
しかしサードインパクトまでの人との関わりのなかで自分が人とを害することがあること、それ以上に人と居ることの心地よさを学んだためサードインパクトが起きて人類が一つになった時に元に戻りたいと思えたということ。
このことはかつてアニメで見た時はあんまり理解できていなくて当時のいろいろな本とかを読んでそうだったのかと納得したのですが、漫画版ではその辺りのことがとてもわかりやすかったです。
単純に年齢を重ねたせいかもしれませんが。
しかし10年前にはシンジ君が「もう一度君と、手をつなぎたいんだよ」なんて言うとは夢にも思ってなかったですけどね。
そういった変化の結果が漫画版のオチであり、それが表紙になっているため僕は通常版が欲しくなったって話です。
なので僕としては今からエヴァに触れようとするなら漫画版の方がおすすめですね。全14巻だから読んでもそんなにかからないですし。
新劇場版も好きですがあれはあれで完全に別物なので。
最後に僕はエヴァで冬のシーンをやっていると気付いた瞬間、いよいよ終わってしまうんだなという気持ちになりました。
そんなこんなで漫画版エヴァの話でした。
貞本先生、およそ20年の連載お疲れさまでした。